学校司書の資格は必要?
司書教諭。学校の図書館(図書室)で専門的な職務についている教諭を司書教諭といいます。司書教諭は司書とは違う仕事をするのでしょうか。また学校司書とも違うのでしょうか。
司書と司書教諭と学校司書
『司書』と名のつく仕事には3つあります。『司書』『司書教諭』『学校司書』です。文部科学省(以下「文科省」)では、それぞれを次のように記しています。
司書:図書館の専門的事務
司書教諭:学校図書館の専門的職務
学校司書:専ら学校図書館の職務に従事
簡潔ですが、わかりにくいですよね。『専門的事務』と『専門的職務』の違いや『専ら~』をどう解釈するのかなど、捉えにくい感じがします。
ちなみに『職務』とは『担当任務①』のこと。『専ら』は『もっぱら』と読み、『そのことだけをするさま②』をいいます。(①②は『広辞苑』より引用)
これを踏まえて私なりの言葉で解釈すると、
司書:図書館で専門的な事務をする担当者
司書教諭:学校図書館のことを専門に仕事をする先生
学校司書:学校図書館の仕事をする担当者
という感じですが、わかりやすくなっているでしょうか。
司書教諭とは
司書教諭とは教員であり、かつ、司書の職務にも就けるもの(大学の科目や司書の講習の単位で文部科学大臣が認めた司書教諭講習科目の単位を修了している)のことをいいます。
『司書教諭』は図書館担当であっても、基本的に教員免許を所持していますので、クラス担任をもったり、教科指導に当たることができます。『司書』『学校司書』は教員免許を持っていることは必須ではないため、教員免許がない場合は、司書であっても、学校司書であっても、授業をすることはできません。
司書と司書教諭
司書の職場は主に図書館です。司書教諭の職場は学校です。
司書が学校の図書館で働くことは可能ですが、司書教諭は図書館で正式に『司書』として働くことはできません。(『司書』でなくても採用している場合は別です)
司書教諭と学校司書
司書教諭の職場は学校です。学校司書の職場も学校です。
同じ職場で、しかも同じ『学校図書館』の職務を担います。
ただし、司書教諭のポジションは『教諭』で、学校司書のポジションは教諭ではなく、職員です。
現在、ほとんどの学校に『学校司書』は配置されていますが、『司書教諭』として採用されることはとても狭き門となっているようです。その理由はさまざまで、軽々しく自分の考えを述べてよいものではないと考えています。
司書教諭の資格取得
現在、教員として勤務されている先生や教職課程をとっている方が、『司書教諭』の資格を取得すると、学校の校務分掌で『図書館』の役割を担当することができるかもしれません。学校の先生や学校の先生を目指している方で図書館に興味がある場合は、取得したい資格ということができそうです。
また司書の資格があることで『学校司書』としての募集があるときの強みになるので、図書館に興味のある方は取得するというのもよい方法かもしれません。
私は『司書』や『司書教諭』の資格取得を考えましたが、今後図書館がどのように変わっていくかをもう少し考えてみようと思い、今春に始めるのは見送りました。
司書や司書教諭に限らず、資格取得は考えていますので、この続きはまたの機会に・・。
文科省ホームページの「司書教諭」と「学校司書」及び司書に関する制度上の比較(文部科学省ホームページ)をもとに本文章を作成しました。