日本の伝統的発酵食品の代表格『味噌』。
手間も時間もかかると思われがちですが、意外にも簡単につくることができます。
材料もすぐに用意できるものばかりなので、一度試してみませんか?
簡単な味噌の作り方
味噌づくりというと、気合を入れて、たくさんつくらないといけないようなイメージがありませんか?実は私も初回は、張り切って大きなバケツ一杯分を作りました。
まあまあの量だったので、(味噌づくりって大変!)と思ってしまいました。
そんな経験から、初回は少しだけ作ってみる方がよいかなと思い、今回の出来上がりは約1000g(1㎏)。おとなの拳6つ分ぐらいの量で作り方を説明していこうと思います。
家族4人のお味噌汁をつくるとしたら6回分といったところでしょうか。
少量ですが、楽しくて簡単にできるので、おすすめの分量だと思います。
お味噌汁にすると、あっという間になくなってしまうので、『ディップソース』や『ドレッシング』などのアレンジ用とて使う方が長く楽しむことができますよ。
準備するもの
(出来上がり1kg~1.1㎏前後)
大豆:200g
米麹:400g
塩:120g
※大豆の煮汁:念のため100cc位とっておく
準備するものはたった3つ。大豆と麹と塩です。
(大豆)
(麹)
(塩)
そのほか道具として、煮る、潰す、合わせるための容器を用意します。ちなみに『潰す』と『合わせる』の容器として、私は厚手の保存用ポリ袋を使っています。
作り方の手順
味噌のつくり方はいろいろなレシピがネット上で紹介されています。どうしてこんなに違うの?と思いますよね。大豆や麹、塩の分量の違いは出来上がった時の『味』の違いです。一般的には麹が多いと甘口と言われています。ここでご紹介したレシピも甘口の味噌が出来上がります。
【作り方】
大豆の下処理
①大豆を水でよく洗い、汚れを落とす。
②洗った大豆を少なくとも15時間以上水に浸す(前日の夕方、水に浸しておくと、次の日の午前中から作業ができます)。
③水に浸した大豆を鍋に入れ、大豆の高さの3倍くらい水を入れる。
(↓2倍くらいしか入っていませんね。)
④弱火で灰汁を取りながら、指で簡単につぶすことができるくらいまで煮る。
※灰汁はでないこともあります。ブクブク泡ができることがあります。大豆の皮がスルッととれてしまうこともあります。どれもおかしな現象ではありません。皮がとれて上に浮かんできたものがあったら、すくってとりのぞいた方がなめらかになります(とらなくても大丈夫です)。
※普通の鍋だと時間がかかります。圧力鍋だと早く煮えます。
私は毎回、ここで大豆の硬さを確かめる名目で10粒くらい食べてしまいます。
⑤大豆を十分に冷やす。
※煮汁は捨てないで冷ましてとっておきます。
この煮汁がすごく甘いです!
⑥大豆がしっかり冷めたら、厚めのビニル袋に入れて粒が残らないようにつぶします。
大き目のビニル袋に空気を抜いて入れ、空間を多くとって口を縛るのがコツ!
⑦大豆を混ぜる前に、麹と塩をよく混ぜ合わせておきます。
⑧⑦の中につぶした大豆を入れていき、よく混ぜ合わせます。
⑨よく混ざってもパサパサしているようだったら⑧に煮汁を少量ずつ混ぜていきます。
⑩⑨をさらによく混ぜ合わせましょう。
⑩大豆、麹、塩、煮汁がすべてよく混ざったら、大きなひとかたまりをつくります。
⑪大きなかたまりから、片手に乗るくらいをとり出して、味噌だんごをつくります。
⑫味噌だんごをジップ付き保存袋に入れていきます。その際、味噌だんごと味噌だんごの間に空気が入らないようにギュッギュッと押して入れていきます。
⑬最後に味噌の表面に薄く塩で蓋をして完成です。
注意すること
1.味噌は15℃以下になると熟成がなかなか進みません。できるだけ27℃位に保ってください。とはいえ神経質になることはなく、暑過ぎず(35℃以上)寒過ぎず(15℃以下)をキープする感じで大丈夫です。
2.熟成中、ビニル袋の中にガスがたまることがあります。袋が膨れてきたら、中のガスを抜いてください。
3.もしカビが生えてきたら、すべてを捨ててしまわず、表面のカビが生えている部分を取り除いてください。その上にあらたに塩で蓋をしてください。
熟成の期間
熟成は夏の時期だと2~3ヶ月です。冬ですと3~6ヶ月くらいかかります。
時期を見計らって試食をしてみましょう。
私はいつも待ちきれなくなり、少し早めに試食をしてしまいます。
びっくりするほどおいしいですよ。
おさらい(確認事項)
初回はたくさんつくろうと思わないで、1kgくらいからがおすすめです。
初回で要領を得れば、次はたくさんつくることができますよ。
①材料は、大豆、乾燥麹、塩。
②少量なら厚手のビニル袋で作業ができる(とても衛生的)。
③熟成はジップ付き保存袋でOK.
④人が快適な室温で熟成できる。
⑤3か月くらい(季節によってちがう)で味見ができる。
⑥カビても焦らずとりのぞく。
⑦煮汁は使わなくてもよい。
まとめ
昔は、それぞれの家庭で味噌を作っていて、自分の家で作った味噌が美味しいと、褒めていた(自慢)していたことから使われるようになった『手前味噌』という言葉。
実際に自分が作ったお味噌は、本当に美味しい!と感じるはず。「手前味噌ですが・・」といいたくなる気持ちを実感すると思います。
私が最初に味噌づくりをしたのは、『大地宅配』がきっかけ。
当時『大地宅配』は、まだ毎週、紙で注文票を提出していたのですが、その注文票と一緒に入っていた情報誌に味噌の作り方が記載されていました。もちろん材料も注文できましたよ。
はじめてつくったのは、かれこれ20年以上前になりますが、そのときに揃えた味噌づくりの材料は今でも『大地宅配』で揃えることができます。
有機大豆、有機麹のやさかさんは、実際にお味噌も作られて販売しているのですが、こちらも本当においしいです!
オーガニックな食生活を取り入れて、これからも健やかに暮らしていきたいですね。
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